中国地区ソーシャルフットボール協会のご協力のもと、2023年12月16日(土)に広島市でソーシャルフットボールキャラバンを開催しました。
中国地区を中心に選手・関係者約40名、見学者約10名に講習会・講演会にご参加いただきました。
今回のソーシャルフットボールキャラバンの目的は以下の通りでした。
・日本代表スタッフのクリニックを通じて、プレーヤーがスキルを向上させることでさらにフットボールの楽しみを知ること
・地区のソーシャルフットボール当事者・関係者が各県相互に、またサッカーやパラスポーツ関係者、大学や自治体などと幅広く交流し連携する機会となること
・日本代表スタッフや強化指定選手の様々な苦労や悩み、喜びの話を直に聞くことで、精神障がい者のイメージを変えること
【ソーシャルフットボール講習会(クリニック・交流戦)】
代表スタッフによるクリニックと交流戦が行われました。
クリニック開始直後は緊張した面持ちの選手も、平崎コーチによるウォーミングアップが進むにつれ、その楽しそうな雰囲気やメニューによって笑顔に変わりました。
身体的トレーニング、認知機能のトレーニング、複合的トレーニングをゲーム感覚で取り組み、一体感が生まれていました。
フットサルの要素が多くなるトレーニングも、奥田監督の的確な指示や工夫を凝らしたメニューにより、選手は楽しく、そして真剣に取り組めていました。また、ゴレイロの選手も宮竹コーチの練習でしっかりとスキルを確認することができていました。
交流戦では、それぞれのチームがトレーニングの成果を発揮していました。
閉会式では、全員に表彰状が授与され、フットサルを通して皆が充実した表情になっていました。
【ソーシャルフットボール講演会】
佐々理事長と日本代表の奥田監督、強化指定選手2名から体験談などのメッセージを発信しました。
佐々理事長、奥田監督からはソーシャルフットボールの意義や今後の展望、強化指定選手からはソーシャルフットボールを通した体験談や回復過程や学びについてのメッセージが語られました。
参加者からの感想や質問もあり、ソーシャルフットボールの活動に強く関心を持たれていました。
(JSFA理事長 佐々毅)
日本代表監督・コーチによるクリニックでは、普段スポーツをしていない人も楽しめるメニューに始まり、最後はフットサルの技術を高めることでの楽しさを知ることのできるメニューを行い、初心者から競技者までが満足の得られるプログラムとなりました。また、講演会ではソーシャルフットボールがスポーツを通じた精神障がい当事者の成長につながること、精神障がいに対する理解を高めることがメンタルヘルス不調がもたらす社会課題の解決に有用であることが議論されました。この議論が、強化指定選手の本音の語りによって極めてリアルなものになったのは大きな成果だと考えます。
最後に、このキャラバンを開催するにあたりご後援いただいた団体様、準備や運営をしていただいた中国地区のソーシャルフットボール関係者、広島県インクルーシブフットボール連盟並びに実施にご協力いただいた広島県サッカー協会、広島県パラスポーツ協会、県立広島大学等の方々に厚く御礼を申し上げます。
(中国地区ソーシャルフットボール協会 代表 河合宏)
ソーシャルフットボールキャラバンin広島に、ご参加くださった方々、日本代表スタッフ、強化指定選手、駆け付けてくださった兵庫県チーム、開催を支えてくださった地元広島の関係者の皆さまに心より厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
仲間と集まり楽しくボールを蹴る、という当たり前の日常をコロナ禍で失いつつありましたが、キャラバンを通じて旧交を温め、新しい出会いにも恵まれました。会場全体の暖かな雰囲気と、真剣で生き生きとした表情がとても印象に残りました。改めて、仲間の存在、活動する場所があることの大切さに気付かされました。
今回、中国地区のソーシャルフットボールの「現在地」を確認するだけでなく、今後の活動の在り方や方向性をも考えさせられました。プレイヤーズファーストの気持ちを忘れず、息の長い活動を続けていきたいと思います。今後ともご指導ご鞭撻賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。